児童福祉施設でのAI活用について考えた日
2025.12.19
福祉の現場で実際にAIは使えるのか
こんにちは。
社会福祉法人の運営支援や認可申請、園の収入最大化をお手伝いしている大田黒です。
昨今、ニュースで「ChatGPT」や「生成AI」という言葉を聞かない日はありません。一般企業では、AI活用が当たり前になりつつあります。
しかし、私が日々足を運ぶ社会福祉の現場ではどうでしょうか? 「AIなんて難しそう」「人の温かみが大切な仕事だから、機械任せにはできない」 そんなお声をよく耳にします。
私としては資料作成や情報収集にAIを使っているのですが、児童福祉施設や社会福祉法人での活用を考えると園だよりや事業報告書を作成するときくらいかなーと思っていました。
今日は、その様な昨今で、福祉の現場て使うAIについて考えてみました。
1. 事務作業の「たたき台」作成で、残業を減らす
保育園や施設運営において、最も時間を奪っている作業は「書類作成」ではないでしょうか。
こんな書類作成ありませんか?
保護者へのお詫び文章
園だよりの挨拶文
行政への報告書
ヒヤリハット報告書の分析
これらを「ゼロから」文章を考えるのは大変な労力です。ここで生成AI(ChatGPTなど)の出番です。
例えば、AIにこのように指示を出します。
「保護者向けに、感染症対策への協力をお願いする丁寧な文章を作成して。トーンは柔らかく、でも要点はしっかりと。」
すると、数秒で70〜80点の「たたき台」が出来上がります。あとは、職員さんが現場の事情に合わせて少し手直しするだけ。これだけで、文章作成にかかる時間は半分以下になります。
2. 難解な「行政通知」や「制度改正」の要約
私の専門分野でもある「社会福祉法人運営」や「処遇改善等加算」の要件は、非常に複雑です。厚労省やこども家庭庁から出る通知文書は長く、読み解くだけで一苦労です。
ここでもAIが役立ちます。 長いPDFの文章をAIに読み込ませ、「この通知の変更点を、保育士スタッフにもわかるように箇条書きで要約して」と頼むのです。
経営層や園長先生が、制度理解のために使う時間を短縮できれば、その分、職員のマネジメントや子どもたちの様子を見る時間に充てることができます。

※正直なところ、概要を把握するには適していますが、精度の問題で未だAI頼みだと怖いなと思うこともあります。
3. 経営視点:データに基づいた適正配置と収入最大化
コンサルタントとして一番強調したいのがここです。 AIは「文章を書く」だけでなく、「数字の壁打ち相手」にもなります。
例えば、職員の配置基準と加算のシミュレーション。 「現在の園児数と職員数で、どの加算が取れる可能性があるか?」といった複雑な計算は、最終的には我々のような専門家や専用ソフトが必要ですが、日々のシフト作成や、「もし〇〇加算をとるなら、あと何時間分の非常勤職員が必要か?」といった仮説検証の壁打ち相手として、AIは非常に優秀です。
また、園の強みや地域性を入力し、「どのような独自の取り組み(付加価値)があれば、選ばれる園になるか?」というアイデア出しにも使えます。
4. 番外編:効率化できるシステムを作成する
番外編にはなりますが、AIとやり取りして業務効率化のためのシステムを作成するなんてことも出来るのではないかと思い、保育施設の職員配置を計算してくれるWEBシステムを作ってみました。
出来はエクセルにちょっと毛が生えたくらいのものですが、直感的に触れるので、パソコンや電子機器が苦手な方でも活用できるのではないかなと思いました。

作成した物をダウンロードできるようにしていますので、ご興味のある方は触ってみてください。
15分程度AIとやり取りしてできたものです。

※遊びで作成した物ですので、計算結果に関しては自己責任でご利用ください!!
結論
福祉の現場でAIを使うことは、決して「保育や介護を機械にさせる」ことではありません。
「AIにできることはAIに任せ、人間(職員)は人間にしかできないことに集中してもらう」
これこそが、人材不足が叫ばれるこれからの福祉経営において、最も重要な戦略になると思います。
AIの活用支援は未だ業務では行っておりませんが、先々は間違いなく福祉の現場でも様々な形で活用されるはずです。
必要になって行うか、必要になる前に行うかでその後の結果が変わってきますので、何かの業務に組み込んでみてください。
