
理事長・施設長・事務長様
株式会社幼保支援 法人運営支援/施設DX推進担当の大田黒です。
毎年の現況報告、特にココdeサーチへの人員配置の入力作業、本当にお疲れ様です。
先日ココdeサーチ経営状況の報告のやりずらさという記事で少しココdeサーチについて意見を述べましたが、今回は、ご質問が多い人員配置に関する事項をしっかりとまとめましたので宜しければご覧ください。
1. 基礎知識と報告対象となる職員のカウント基準
まずは全施設共通の前提ルールを整理します。
いつの時点の数字を報告するのか
報告する事業年度末、つまり3月31日時点での人員配置について入力を行ってください。
実際には、3月月初時点の委託費や施設型給付費の請求書データを基に作成する形になると思います。
職員数に「含める人」と「含めない人」の明確な分類
実務で最も迷いやすいのが、休職者や退職者の扱いです。以下の基準に従って、名簿から拾い上げてください。
- 人員配置として報告する数に含めるのは、新規採用者、休暇中の者、欠勤者、育児休業の代替職員、退職者です。
産前・産後休暇中の職員もここに含めて計算します。 - 一方で、休職・休業中の者は含めません。
具体的には育児休業や介護休業を取得している職員が該当します。 - 年度途中から休業に入った職員であっても、報告時点(事業年度終了時点)で休業中であれば、計算から除くようになっています。
- 実際の配置という項目であるにもかかわらず、休暇や欠勤者、退職者が報告すべき職員に入っているのは良く分かりません。この配置の項目の意味は公定価格基準で求められている職員を実際に確保できているのかを確認するためと理解していますので、私は3月時点の職員配置状況から転記しています。この点は解釈違いもある可能性がありますので各自のご判断で入力してください。
派遣職員・委託職員の扱い
外部から受け入れているスタッフについても、入力する欄によって扱いが変わります。
- 「報告対象施設・事業のみ」の入力欄には、実際に配置されている派遣職員や委託職員の数を含めて計算します。
- 「報告対象施設・事業以外も含む」の入力欄には、派遣職員や委託職員の数は含めません。
兼務している職員の按分(あんぶん)ルール
複数の事業を行っている法人では、職員の業務時間の切り分けが必要です。一時預かり事業などを兼務している場合がこれに当たります。一時預かり事業へ配置している場合には、その人員を右に記載してください。明確な指示やFAQにもありませんが、加配が必要な地域単独補助へ申請している職員も右側に追加するのではないでしょうか。ただそうすると非常に煩雑になりますので、そこまでは計算していません。こちらも各自のご判断でご入力ください。
- 施設内で複数の職種に従事している場合は、主として従事している職種のいずれか1つに分類して記入してください。
- 報告対象施設以外の事業所や事業を兼務している場合、「報告対象施設・事業のみ」の欄には、勤務時間数等で按分(割り当て計算)を行った上で入力します。
- 「報告対象施設・事業以外を含む」の欄には、按分を行わずに実際の人数をそのまま記入してください。報告対象事業以外の事業のみに従事する職員は含めません。
常勤換算値の正しい計算式
非常勤職員や短時間勤務職員の人数を出すための重要な計算式です。以下の手順で正確に弾き出してください。
- 基本の計算式は「当該職員の1か月の勤務時間数の合計 ÷ 各施設・事業所の就業規則等で定めた常勤職員の1か月の勤務時間数」です。
- 短時間勤務や週に数回の勤務である場合は、「職員の1週間の勤務時間の合計 ÷ 施設が定めている1週間の勤務時間」で算出します。
- 計算して得られた数値は、小数点以下第2位を四捨五入して、小数点第1位まで計上してください。
- 計算結果が0.1に満たない場合は、切り上げて0.1と記入します。
- どれだけ残業等が多くても、1人の常勤換算値が1を超えることはありません。最大値は1.0となります。
2. 認定こども園の入力マニュアル(公定価格基準の計算フロー)
ここからは認定こども園における「公定価格基準」の具体的な数値入力手順です。
「保育教諭・助保育教諭・講師・教育・保育補助者(免許・資格有)」の欄は、施設の状況に応じた数値をパズルのようにすべて足し算して記入します。
以下の表を見ながら、自園に適用されている項目だけを加算していってください。
保育教諭等(常勤)の合算数値
以下の表で該当する項目の数値をすべて足して「常勤」欄に記入してください。
| 確認する条件・加算状況 | 入力欄に足す数値 |
|---|---|
| ベースとなる必要人数 ※年齢別配置基準により配置される保育教諭等の人数。 (1歳児・3歳児・4歳以上児配置改善加算が適用される場合は、その適用に必要な保育士数) |
算出された人数 |
| 保育認定子どもに係る利用定員が90人以下の施設である | + 1 |
| 保育標準時間認定を受けた子どもが利用している ※非常勤保育士を配置する特例ルールを用いる場合は「0」 |
+ 1 |
| 学級編制調整加配加算が適用されている | + 1 |
| チーム保育加配加算が適用されている ※上限:45人以下で1人、46〜150人で2人、151〜240人で3人 |
+ 実際の加配人数 |
| 主幹保育教諭等専任化の代替職員配置 ※代替保育教諭等のうち1名を非常勤講師としている場合は「1」、それ以外の場合は「2」 |
+ 1 または 2 |
| 休日保育加算が適用されている | + 0.5 |
保育教諭等(非常勤)の合算数値
続いて、以下の表で該当する項目の数値をすべて足して「非常勤」欄に記入してください。
| 確認する条件・加算状況 | 入力欄に足す数値 |
|---|---|
| 講師配置加算が適用されている | + 0.8 |
| 保育認定子どもに係る利用定員が91人以上の施設である | + 1 |
| 保育標準時間認定の非常勤配置の特例を用いる場合 | 標準時間の子ども数 ÷ 利用定員 (※小数第2位を四捨五入) |
| 指導充実加配加算が適用されている ※適用されない場合は「0」 |
+ 0.8 |
| 主幹保育教諭等専任化の代替職員配置(非常勤) ※代替保育教諭等のうち1名を非常勤講師等としている場合は「0.8」、していない場合は「0」 |
+ 0.8 |
その他の職種の入力ルール(認定こども園)
上記以外の職種については、加算適用の有無で数字が決まります。該当箇所に直接入力してください。
| 対象の職種 | 適用条件 | 入力する数値 |
|---|---|---|
| 副園長・教頭 | 副園長・教頭配置加算が適用されている | 常勤: 1 非常勤: 0 |
| 副園長・教頭配置加算が適用されていない | 常勤: 0 非常勤: 0 |
|
| うち、給食実施加算分 (非常勤) |
施設内調理で適用され、1号の利用定員が150人以下 | 2.0 |
| 施設内調理で適用され、1号の利用定員が151人以上 | 3.0 | |
| 栄養教諭・栄養士 | 栄養管理加算(A型)が適用されている | 0.6 |
| 事務職員 (非常勤) |
事務職員配置加算が適用されている ※適用されない場合は0 |
0.8 |
| 事務負担対応加配加算 (非常勤) |
事務負担対応加配加算が適用されている ※適用されない場合は0 |
0.8 |
3. 保育所の入力マニュアル(公定価格基準の計算フロー)
続いて保育所の場合の「公定価格基準」の入力手順です。
こども園と同様に、基本となる年齢別配置基準の人数に対して、施設の状況に応じた数値を順番に足し算していく仕組みになっています。以下の表に沿って、自園に該当するポイントを確実に合算を行ってください。
保育士(常勤)の合算数値
以下の表で該当する項目の数値をすべて足して「常勤」欄に記入してください。
| 確認する条件・加算状況 | 入力欄に足す数値 |
|---|---|
| ベースとなる必要人数 ※年齢別配置基準により配置される保育士数。 (1歳児・3歳児・4歳以上児配置改善加算が適用される場合は、その適用に必要な人数) |
算出された人数 |
| 利用定員が90人以下の施設である | + 1 |
| 保育標準時間認定を受けた子どもが利用している ※非常勤保育士を配置する特例ルールを用いる場合は「0」 |
+ 1 |
| 主任保育士専任加算が適用されている | + 1 |
| チーム保育推進加算が適用されている ※上限:定員120人以下で1人、121人以上で2人 |
+ 実際の加配人数 |
| 休日保育加算が適用されている | + 0.5 |
保育士(非常勤)の合算数値
以下の表で該当する項目の数値をすべて足して「非常勤」欄に記入してください。
| 確認する条件・加算状況 | 入力欄に足す数値 |
|---|---|
| 利用定員が91人以上の施設である | + 1 |
| 保育標準時間認定を受けた子どもが利用している | + 0.4 |
| 保育標準時間認定の非常勤配置の特例を用いる場合 | 標準時間の子ども数 ÷ 利用定員 (※小数第2位を四捨五入) |
その他の職種の入力ルール(保育所)
保育所における施設長や事務職員等の入力ルールです。こちらも加算の適用状況によって一意に数字が定まります。
| 対象の職種 | 適用条件 | 入力する数値 |
|---|---|---|
| 施設長 | 施設長が配置されていない場合の減算が適用されていない(通常) | 常勤: 1 非常勤: 0 |
| 施設長が配置されていない場合の減算が適用されている | 常勤: 0 非常勤: 0 |
|
| 栄養士 (調理員に含まれる者を除く) |
栄養管理加算(A:配置)が適用されている | 0.6 |
| 事務職員 | 事務職員雇上加算が適用されている ※施設長が兼務している場合でも、公定価格基準の欄は0.3とし、実際の配置欄で施設長を1、事務職員を0として入力してください。 |
0.3 |
ここの人数計算で違和感があるのは、実際の加配・職員配置のルールと異なっている点です。チーム保育は常勤で1や2とありますが、実際には、常勤1名+非常勤0.5名(常勤換算値)で申請している施設は数多くあると思います。他にも非常勤で良いとされている加算は0.1で取得できるのですが、本報告では、1.0や0.8を求められますので、収入を最大化する配置をおこなっている施設は、正直に報告すると、公定価格基準に満たない配置状況として公表されてしまうことになります。加算と職員配置に関しては所轄庁によって判断が分かれていますので、国主体で統一ルールを作り、関係部署が同様のルールと用語の元に、様々な取り組みを行えるような制度設計が必要だと感じます。
5. この記事のまとめ
今回は、ココdeサーチにおける人員配置報告の具体的な入力手順と計算フローを、認定こども園と保育所のそれぞれに分けて詳細に解説しました。
事務長様やご担当者様は、この記事の計算テーブルと自園の決定通知書などを突き合わせながら、一つひとつ確実に入力作業を進めていただければ幸いです。
期限が迫る中での煩雑な業務となりますが、この記事が少しでも実務負担の軽減につながることを願っております。本音はこちらです。